山口小児クリニック・ホームページ

Page 6 / Vol.2 No.5 issued on Oct. 25th, '99


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(5) 吐いたら

1) まずはじめにすること
 もし、吐くのに気がついたら、できれば上半身を立たせてあげると少し楽になるようです。吐くのが治まったら、横にして、口の中に吐いたものが残らないように、ガ ーゼなどできれいにふいてあげます。
 吐いたものに、血液など気になるものが混じっていないか、いつごろ食べたものを吐いたのかなども、できればみておきましょう。

2) 様子をみて病院ヘ
 おっぱいやミルクを飲んだあとに、口のはしからダラダラと吐いたとか、ゲップといっしょに吐いた、せきこんでお腹に力が入ったために吐いたという場合で、そのあとケロっとしているようなら心配はいりません。
 でも、そういったこととは関係なく、突然吐いたというときは、念のため、診察を受けましょう。
 また、熱があって繰り返して吐くときも、受診します。

3) 夜中でも病院ヘ
 何度も吐いて、下痢をして、水分を与えても飲まなかったりすぐ吐いてしまうときには、夜中でも病院に行きましょう。体の水分が足りなくなって脱水症を起こす可能性があります。
 ぐったりしているとか、顔つきがぼんやりしているときは、一刻も早く病院へいくようにします。
 何度も吐いてしまうときは、薬も飲めなくなっているので、そういったことに対応してくれる小児科の専門医か、救急体制の整っている病院へ行きます。

4) 家ですること

*水分をあげるときは少し待ってから
 吐いたあとは、すぐにたくさんの水分を与えると、吐き気をさそってしまいます。しばらくは安静にして、50cc以下から、少しずつ水分をあげるようにします。
 飲ませても飲ませても吐いてしまうことも多いのですが、吐くことをこわがらないでください。10飲めば、どんなにたくさん吐いたようにみえても9しか吐いていないものです。 1は残りますので、それを大事にしてください。吐くことをこわがって、飲ませないでいると、からだの水分が足りなくなってしまいます。

*冷たくして、少しずつ
 飲むようなら、何をあげてもかまいません。ただし、かんきつ類のジュースは吐きやすいので避けましょう。
 冷たくすると飲みやすいようです。一歳近くなった赤ちゃんなら、アルカリイオン飲料などを凍らせて、小さくくだいて口に含ませてあげるのもいいでしょう。氷だと吐かずに治まることが多いようです。
 吐くと、なかなか水分が補えないので、下痢や熱より脱水症になりやすいといえます。哺乳ぴんやコップで飲ませるとすぐ吐いてしまうようなときは、少しずつ、何度もあげると吐きにくいので、スプーンなどで与えたり、ちょっとたいへんですが、スポイトで少しずつ口にたらしたり、ガーゼで口を湿らせたりするのもいいですね。
 吐き気が治まったなら、ほしがるままに、ついゴクゴク飲ませてしまうと、また吐き気が戻ってしまうことがありますので、少しずつ与えましょう。

*吐いたもので窒息しない?
 あまり神経質になる必要はありません。寝ているなら、顔を横にしておくとか、吐いたあと口の中をガーゼでぬぐうといったことをしておくぐらいでよいでしょう。

*バスタオルを敷いて
 赤ちゃんが吐きそうなときは、布団にバスタオルやおねしょシーツなどを敷いて、そのうえに寝かせておくと、吐いたときでもとりかえやすいですね。
 すぐ拭いたりできるように、枕元にタオルなどを用意しておくとあわてないですみます。
   

吐いても機嫌がよければ心配しないで
 赤ちゃんはとても吐きやすいですね。しかも、バーッと一度にたくさん、いきおいよく吐くことが多いので、びっくりしてしまいます。
 でもそれは、赤ちゃんの胃の入口のところのくびれが未熟なために、ちょっとお腹に力が入ったりすると、胃の中のものがすぐ口のほうへ押し出されてしまうからです。ですから、せきといっしょに吐いたとか、おっぱいやミルクを飲んだあとゲップといっしょに吐いたというなら、まったく心配いり ません。
 またウイルスなどが消化管に感染すると、消化吸収力が弱くなります。こんなとき食べたり飲んだりしたものが、胃の中にたまったままにならないように吐くわけです。吐くこと自体がからだを守る作用をしているので、こわがらないでください。
 たとえ赤ちゃんがいきおいよく吐いても、機嫌がよいならあわてなくてもだいじょうぶです。

*おっぱいやミルクは
 飲むようなら、少しずつあげましょう。ミルクは薄めると少し吐きにくくなるかもしれませんが、わざわざそうしてまでミルクをあげる必要はありません。水分さえとれていれば心配いりませんので、栄養のことを考えるより、吸収しやすいアルカリイオン飲料などをあげるほうがむしろいいかもしれません。赤ちゃん用のものを用意しておけば、糖分が多すぎることもないでしょう。

*離乳食は
 吐き気が治まらないうちは、無理に食べさせる必要はありません。
 少し回復してきたら、脂肪の多いものや消化の悪いものを避けて、うどんなどからあげていきます。中期や後期の離乳食に進んでいる赤ちゃんでも、いったん初期のドロドロ状のものに戻してから始め、一日ずつ、ようすを見ながら、中期、後期の調理方法へと進めていきます

*入浴や外遊びは
 繰り返し吐くようなら、体力が落ちているので入浴は控えます。
 吐くだけで、機嫌もよく、熱が高くなければ入浴してもよいでしょう。吐いたものがどうしても体についてしまいますから、お風呂でさっぱりさせてあげるといいですね。
 吐くのが治まってきて、機嫌もよく、水分が十分にとれているなら、少し外に連れていって気分をかえてあげるのもいいですね。

*薬を吐いてしまつたら
 薬を飲んでから30分以内に吐いてしまったのなら、まだ吸収していない可能性がありますので、もう一度飲ませてもよいでしょう。少し吸収していたとしても、量が多すぎるという心配はありません。

脱水症ってどんなもの?
 からだの水分が足りなくなってしまう状態です。赤ちゃんは、おとなに比べてからだの水分の割合が大きいので、足りなくなりやすいのです。脱水症を起こすと、口の中や、唇が乾いてきて、つばがネバッと糸をひくようになってきます。舌がザラザラに見えてくることもあります。
 そして、おしっこの出方が少なくなってくるので、おむつがぬれなくなってきます。午後になって、朝から一回もおしっこをしていないなら要注意です。


山口小児クリニック

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